アメリカ西海岸旅行まとめ 2015.07
ポートランド The Rebuilding Center
(*この記事はfacebookに投稿したものを編集して転載したものです。)
3週間アメリカ西海岸に行って来た記録。
行くまではアメリカの事は実はあまりよくわかってなくて、それこそ当たり前のように日本のメディアから流れて来る程度の情報しか持っていなかったと思います。
雑誌でポートランド特集を読んでもピンと来ないし、どういう街なのかがイマイチ掴めない。
そんな状態でアメリカに到着したのでした。
ポートランドに着いて、住宅街を歩いてみて、カフェに入ってみて、だんだんとわかってきたことがありました。
それは「前提となる文化の違い」。
この部分を理解してる(もしくは感じている)かどうかで、街の見え方が大きく変わって来た気がします。
そしてそれは、「アメリカだから」なのか「ポートランドだから」なのか。
これはポートランド以外の都市(サンフランシスコとシアトル)を見るとその差が見えてきました。
最初に驚いた事は「噂には聞いていたけど、みんな本当にそんなにDIYするんだ」ということ。
DIYっていうか、当たり前のライフワークみたいな状態。庭の草刈りをするかのようにやってるんじゃないかな(いいすぎ?)。
日本ではちょっと珍しくてかっこいいレッドシダーのシングル材も当たり前の様にその辺の一般住宅に使われているし、そもそも「偽物の木」が圧倒的に少ない。偽物の木ってのはプリントされた木目のシートとか。そういうのが無くて、ひとつひとつちゃんとしていました。。
なんか町中が「おしゃれな空気」に包まれている感じ。乾期だし陽気もいいし多少現実より良く見えてた部分もあるかもしれないけど、それでも少しずつ紐解いていくと「おやおや、そんなところまで」「こんなのもこんなにかっこいいんですか?」という部分が見えて来る。日本だと当たり前だったことが、アメリカでは当然そんなこともない。
日本だとださくてあきらめていた事が、アメリカだと似たようなものがかっこよく存在していたりしました。
例えば種のパッケージとか。
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で、その「アメリカだとかっこいいもの」は、日本のださい物的なポジションで当たり前の様にかっこよくそこに最初から存在していたのかというと、どうやらそんなこともなくて、アメリカにもしっかりとださいものもあった。
ださい、かっこいい、と抽象的な表現ばかりだけど、確かにそこにはださいとかっこいいがあって、アメリカには日本よりも「かっこいい」と思える物が多く目に飛び込んで来ました。
「かっこいいものが多い」ということは、それだけ「かっこよくしよう」という人が多いということだと思っていて、「気をつけている」人が多いんじゃないかなーと。
話は少し日本に戻って、アメリカにいてわかった日本のデメリットは「中国が近い事」かなと。これはメリットと表裏一体なんだけど、ここは敢えてデメリット側で話を進めさせていただきます。
アメリカはスーパーの袋も紙だし、卵の容器もトマトの容器も紙。プラスチック製品が少なくて、それは「だって中国遠いから」とのこと。これは目から鱗で、ああそうか。だから日本は床も壁もプラスチックになってしまうけど、アメリカでは(一部はそうだけど)まだまだ日本よりプラスチックが少ないのか。だから本物の材料を使わなきゃいけないところが多いのか。なるほどー・・・と。
また日本は壁紙もクッションフロアも、いろんな便利で安くて早く使える「新建材」と呼ばれる物があって、だからこれだけ短期間にこんなにたくさんの建物をつくることができたわけだけど、それももしかしたら中国があってこそなのかなーとも。
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家を見て、スーパーを見て、そんなことを考えました。
安くて便利なものが日本より少ないアメリカだからこそ、かっこいいが沢山あるのかもしれない。
ちなみに、日本は何も考えなかったらそうやって安くて便利な材料でつくっちゃうけど、逆に言えば安くて便利な材料でつくるか?本物の材料でつくるか?の選択ができる場所とも言えるのです。
ポートランドは僕にとってはじめてのアメリカで、住宅街をあるくだけでも最高に楽しい街でした。
フロントヤード、バックヤードの考え方は凄く良かったし、住宅街を歩けばすれ違う時に挨拶して、横断歩道で待ってたら車は必ずと言っていい程止まってくれて、バスに乗ればみんな優しくしてくれて、お店に入ってもみんな優しかった。先進国だし、都会だけど、田舎の様に優しい人が多い街で、いい街だなーという印象。友達の家に居候できたので、少しだけ暮らす様に生活できたのも凄く良かったです。
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ポートランドの後に行ったサンフランシスコは大都会で、とにかくすごかった。「お店のデザイン」とか「店づくり」とかだけ取って見たらそれこそ日本の何年も先に行っている印象で、「こんなレベルの世界があるんだ!しかもこんなにたくさん!」という驚きの連続でした。軽く未来に来たくらいの感動。この街では多くのヒントをもらいましたが、一番自分の糧になったのは、Atelier Dionのある場所に行けた事。ここは倉庫街みたいなところの一角を大工兼建築家の人を中心に、製材所、家具工房、陶芸工房、グラフィックデザイナー、鉄、廃材、パーマカルチャー的な農業の実験場が一緒になってて、夢の様な場所でした。10年後くらいまでに日本にもつくりたいなーと、本当に思うような場所。あったらいいなーと、漠然と考えていたことがアメリカにはある。しかも何年も前から。ということが何度かあって、ここがその一つでした。この経験を買うために航空券代払ってもいいくらい。だって自分で考えたらきっと何年もかかる。それがほら、目の前に。
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シアトルは何と言ってもスタバのロースタリー。日本ではスタバのインスパーアード系の下北にある店舗が「スタバの本気すごい」と思わせていたけど、ここはそのお店の何十倍も凄かったです。みんながスタバにどういうイメージを持っているかわからないけど、いま日本でも流行ってるサードウェーブの流れをスタバのこの店舗でも汲み取っていて、今日の豆はどこから来た豆で、どういう環境で育ったのか?とか表示する掲示板まである。当然の様に豆の種類も多いし、入れ方もハンドドリッップから特注のサイフォンシステムまで使ってなんでもアリの状態。コーヒーのテーマパークみたいでした。世界中にあるスターバックスは、スタバが持ってる全力のほんの上澄み(もしくは爪の先)くらいで、それはあえてお店のクオリティを下げる事で最低限のパフォーマンスを確保する為の戦略じゃないかな?と思うほど。「世の中の流れもニーズも十分理解していますし、それを実現する実力もあります。それを理解した上で敢えてやっているのが世界中のスターバックスです」と言ったところだろうか。
コーヒーだけにとどまらず、このお店のデザインには全てしっかりと意味があって(後から知ったんだけど)、それはお店にいたら伝わって来る。こんなに大きなお店なのに隙がない。僕がいままでつくって来たお店づくりの考え方と本筋では一緒で、それをかなり大きなスケールとクオリティでやっている感じ。ここも未来。3度も通った。このお店の為だけにシアトルに来る価値あるわー。
実際、視察っぽい人もたくさんいて、みんなもの凄く写真を撮ってた。
と、散文だし駆け足で振り返ったアメリカでした。
アメリカすごい!超凄い!って思ってた僕らはサンフランシスコからポートランドに戻って来て、日本から来ていた友達と会ったときに「オーストラリアも文化レベル凄いよ」とのこと。
「でもオーストラリアの情報って、あんまり日本にないよね。カンガルーとコアラとエアーズロックとアボリジニーくらい。なんでだろ?」と聞くと。
「だって日本はアメリカに戦争で負けて、アメリカと仲良しだからアメリカの情報は入ってきやすい。」と。
この一言でオーストラリア熱も急上昇。しかし物価高いから数年後かなー・・・